ピラティスについて
ピラティスとは
ピラティスは、ジョセフ・ピラティス氏が考案したエクササイズです。頭の先から足先まで全身の筋肉を鍛えることで効率よく動ける体になり、疲れにくく怪我の予防にもなります。また、全身を意識することで姿勢や動きも美しく変わっていくことができます。
彼は、ギリシャ系移民としてドイツで生まれました。子供時代、喘息で体が弱かった彼は、独学や師について東洋のヨガや西洋の養生法を学んでいました。1914年、第一次世界大戦時のイギリスにいたため、敵対国であるドイツ人の彼は収容所に入ります。そこで戦争で負傷した病気の人たちをケアするためにエクササイズを考案しました。これを彼は 「コントロロジー(Contrology)」と呼んでいました。ドイツに帰国後、軍隊でのトレーニングを依頼されますがそれを断ります。その後、1920年代に米国に渡ります。ニューヨークでスタジオをオープンすると、彼のエクササイズはダンサーたちに受け入れられていきました。
ジョセフ・ピラティスは、彼のエクササイズに 「ピラティス」 という言葉は使用していません。
彼の死後、弟子らによって 「ピラティス」 と呼ばれ始めました。
ロン・フレッチャーについて
ニューヨークのモダン・ダンスのパイオニアであるマーサ・グラハムに師事し、ダンサー、振付師として活躍。米国最大のアイススケート・ショー「アイス・カぺーズ」の振付監督を務めました。ダンサー時代、膝を痛めたことがきっかけでコントロロジー(ピラティス・メソッド)を学び始め、創始者であるジョセフ・ピラーティスとその妻クラーラの指導を受けました。1971年にロサンジェルス・ビバリーヒルズに”ザ・ロン・フレッチャ-・スタジオ・フォー・ボディ・コントロロジー”を創設。初めてピラティスを西海岸に紹介しました。
ピラティス氏の死後、妻であるクラーラからコントロロジーは今後より発展するべきものとだといわれ、長年の研究と経験により、コントロロジーの基本を踏まえつつ、ロン・フレッチャーのオリジナルであるタオル・ワーク、フロア・ワーク、バー・ワークなど立位へと発展しました。
2011年12月6日、90歳で永眠
個人的には2回だけロン・フレッチャー先生の講習会に参加しました。2007年5月の日本、2008年11月のシンガポールです。とても87歳とは思えない動きでした。自ら見本を見せるためにロールアップ、ロールダウンをしたり、リフォーマーの上でこのように動くんだと見本を示そうと動き出したら止まらなくなり、結局30分位ずっと動いてました。驚きでした。教師としても厳しくちょっとした動きも見逃してませんでした。指先から足先まで、ちゃんとエネルギーを出して動いているか、細かいところまで指導されていました。またユーモアもありよく笑っていらっしゃいました。
ピラティスの原則
- 1. 身体意識(Awareness)
- 2. バランス(Balance)
- 3. 呼吸(Breathing)
- 4. センタリング(Centering)
- 5. 集中(Concentration)
- 6. コントロール(Control)
- 7. 流れるような動き(Flowing motion)
- 8. 正確さ(Precision)
- 9. リズム(Rhythm)
- 10. 相反する力(Oppositional force)
- 11. 耐久力(Endurance)
- 12. 精神(Spirit)
※各ピラティス団体によって見解が異なります。
プロフィール
前川 恒久(Maekawa Nobuhisa)
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■ロン・フレッチャー
ロン・フレッチャー・ピラティス・コンプリヘンシブプログラム修了
ロン・フレッチャー・ピラティス・タオル・ワーク修了
ロン・フレッチャー・ピラティス・フロアー・ワーク修了
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■ボディサイコセラピー Bodynamic
ファンデーションコース修了
ショック/ トラウマコース修了
プラクティショナーコース修了
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■米国ピークピラティス認定PPSP2
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■認定健康心理士
~ 現在、下記のスタジオにてピラティス指導中 ~
- 広尾
- ピラティス・ボディ・コントロロジー・スタジオ
- 代々木
- ホリスティック・スタジオ・エフィ
- 町田
- よみうりカルチャー
- 自由が丘
- 産経学園
ピラティス耀について
2007年から二子玉川(東京都 世田谷区)でフレッチャー・ピラティスとクレニオセイクラル・ワークのセッションを行っています。セッションを受けに来ていただいた皆さんに、耀いて帰ってもらいたいという思いを込めて「耀」と名付けました。人それぞれカラダは全然違います。多かれ少なかれカラダに何の問題も無い人はいません。それを受け入れて“ 今持っているものをより磨いて耀かせていく” そのお手伝いがちょっとでも出来たら嬉しいです。
ピラティス耀ではピラティス専用の機材(リフォーマー、チェア、スパインコレクター)を使ってセッションを行います。その人の身体・体調に合わせて体を動かしていきますので、年齢性別問わずどなたでも始めることができます。ロン・フレッチャー氏のオリジナルであるタオル・ワーク、フロアー・ワーク等も取り入れ、より効果的に全身の筋肉を使っていきます。さらに、フレッチャー・ピラティス独自の呼吸法パーカッシブ・ブレスで体幹をしっかり鍛えます。
ピラティスの原則
大学卒業後、小さな専門商社で経理・総務の仕事をしていました。 大変忙しい職場で、27才の時に体調を崩し右手がしびれ動かなくなりました。病院で、レントゲン・MRIといろいろ検査するかたわら、マッサージや整体にも通いましたが、結局あまり変化がなく最終的には精神的な問題といわれ、安定剤の処方を受けました。しばらくは、心療内科、カウンセリングに通いました。そのような状態の時に、友人の勧めでボディワークの頭蓋仙骨療法(クレニオセイクラク・ワー ク)を受けたところ、あれあれという感じで体調がもどっていき、薬も止め病院通いも終わりました。
このような体験から、ボディワークに興味がわき、様々なワークショップに参加してカラダと心のつながりを学び始めました。内臓マニュピレーション、コンティニュアム・ムーブメントと、芋づる式に興味が広がっていきました。その中で、現在プラクティショナーコースに在籍しているボディナミックにも出会いました。ボディワークの仕事では多くのクライアントにお会いしました。カラダが高緊張で硬い人には、緩ませるワークは効果がありますが、低緊張で力がない人には効果があまりないことに気付きました。勉強不足を感じ、いろいろ探し求める中、ピラティスに出会いました。
ピラティスはエクササイズですが、カラダ全体を正しく使うことを大事にします。カラダの動きの再教育だと思います。力がない人には、まず正しいカラダの動きをつかんでいただき、そこから力をつけるようにしたほうがより大きな効果が得られるのです。自分自身については、ピラティスは簡単に出来るでしょうと軽く考えていました。しかし、実際にやってみると思うように自分のカラダが動きません。それから、はまってしまいました。最初出来ないことも、しばらくやっていくとできるようになっていきます。カラダも柔軟になり姿勢も変わりました。わからなくても、出来なくても、続けていくとだんだん変化していきました。「継続は力」とは正にこのことです。結果、今までやってきたエクササイズの中で、一番カラダに変化をもたらしたのがピラティスでした。ピラティスは自分を変えるメソッドです。頭で理解してからやるのではありません。それだと今までのパターンで動いてしまいます。やったからわかるのです。とにかくまず動くのです。そして自分にとってやりにくい、ストレスフルな動きの方が体にとっては変化をもたらすのです。
最初はピーク・ピラティスの認定を受けましたが、より深く学びたいと思い、川名昌代(ピラティス道監修)に師事し、2010年ロン・フレッチャー・ピラティス・コンプリヘンシブ・コースを修了しました。